不動産売却を検討している方にとって、住宅ローンの返済は大変なものです。
計画的に借りた住宅ローンでも、収入がなかなか増えなかったり、共働きで夫婦のどちらかがリストラになったりして返済できないケースは少なくありません。
そこで本記事では、住宅ローンの返済に困ってもマイホームに住み続けられるリースバックを解説します。
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リースバックの基本情報とともに、混同しやすいリバースモーゲージについても解説します。
また、リースバックの利用は珍しいことではなく、住宅ローンの返済が滞ってしまう方は少なくありません。
どのような仕組みと内容なのかを見てみましょう。
概要
リースバックとは、マイホームを不動産売却したあとに買主と賃貸借契約を結び、家賃を支払うことでマイホームを引き続き利用できる仕組みです。
売却すればお金が得られて、必要なときに利用できます。
たとえば子どもが大学で授業を受ける費用や一人暮らしを始める家賃など支出が大きくなるときにはまとまったお金が必要です。
他にも病気で倒れてしまって病院で診てもらった結果、多額の治療費が必要なケースも少なくありません。
リバースモーゲージの違い
リースバックと混同しやすい資金調達方法として、リバースモーゲージがあります。
リバースモーゲージとは、マイホームを担保にしてお金を借り、借りた金額を死亡時にマイホームを売却して返済する方法です。
マイホームをそのまま住み続けられるのは共通していますが、所有権の譲渡は異なります。
リースバックは所有権が不動産会社に渡りますが、リバースモーゲージは所有権が動きません。
本人に所有権があるため、相続を考えているならリバースモーゲージがおすすめです。
他にもリバースモーゲージは固定資産税の納税義務があったり、買戻しができなかったりします。
また、同居できるのは配偶者のみと制限が多いのが特徴です。
利用する理由
リースバックは住宅ローンの返済が苦しくなって利用する人がほとんどで、破産債務者になってしまうケースは少なくありません。
日本弁護士連合会が公開している「2014年破産事件及び個人再生事件記録調査」(複数回答)では、負債原因をいくつか挙げています。
たとえば「生活苦・低所得」は2002年の調査から6割以上で、破産の理由になっているのが特徴です。
残りはほとんどが2割前後で、住宅購入や病気・医療費、失業・転職などが挙げられています。
上記の負債原因によって、住宅ローンの返済が苦しくなってしまう方が増加している傾向です。
不動産売却におけるリースバックのメリット

リースバックの仕組みを解説しましたが、改めてどのようなメリットがあるのでしょうか?
手間やリスクを回避できるため、メリットの詳細を確認しましょう。
売却しても住み続けられる
繰り返しになりますが、リースバックは不動産売却をしたあとでも、家賃を支払ってマイホームに住み続けられるメリットがあります。
不動産を市場に出して買主を見つける一般的な売買だと、不動産を手放さなければなりません。
住み続けるのは不可能なので、新居を探す必要があります。
しかし、リースバックだと所有権を渡す代わりに住み続ける契約なので、新居を探す必要がありません。
こだわりをもって設計や配置を考えたマイホームに住み続けるのは、大きなメリットといえるでしょう。
維持費がかからない
リースバックをすると所有権が売主にはないため、維持費がかからないメリットがあります。
不動産会社と賃貸借契約を結ぶことで、支払うのは賃料のみです。
リースバックするまでにかかっていた固定資産税・都市計画税・火災保険料・修繕費などの維持費は、支払う必要がありません。
さらに支払う賃料は売値の10%前後が相場なので、大きな負担にならないのもメリットです。
家の所有権がない
家の所有権がないメリットによって、予測不能の事態に起こるリスクを避けられます。
たとえば災害が起きて家が倒壊や破損をしたとき、家財保険の自己負担がないため費用がかかりません。
もし家財に生じた損害や偶然な偶然が生じた場合は、不動産会社が保証してくれるケースが多いです。
他にも資産価値が下落しすぎてしまうと売却しにくくなったり、住宅ローンを借りているときに金利上昇が起こったりなどの影響があります。
しかし、リースバックをすれば所有権が不動産会社に移転するため、リスクを負わずに暮らせるのが魅力です。
不動産売却におけるリースバックのデメリット

リースバックには得られる恩恵が多いですが、デメリットもあります。
どのようなデメリットがあるのか確認しましょう。
売却価格は市場価格の70%前後
リースバックでマイホームを売却するとき、売却価格が市場価格の70%前後になってしまうデメリットがあります。
仮に市場価格で1,000万円売れるはずの物件でも、リースバックになると売却価格が700万円前後になるため大きな損といえるでしょう。
売却価格が下がってしまう理由は、賃貸借契約を結んだ契約者本人が家賃を滞納したり、本来は買い戻し可能なのに売却価格よりも費用が高くなったりするからです。
所有権の名義が移転する
所有権は住んでいる本人から不動産会社に移転してしまうデメリットがあります。
名義がなくなることで負担するリスクは軽減されますが、名義がないと相続ができません。
例えばリースバックを利用する方が高齢で、かつ子どもに資産を残す目的なら検討した方がいいでしょう。
知らずにリースバックを利用してしまうと相続のトラブルになるため、利用時は家族全体で話し合って決めてください。
家賃を支払わなければならない
リースバックを利用すると維持費が無くなりますが、家賃を支払うデメリットがあります。
家賃は賃貸市場の相場では決まらず、売値の10%前後が多いです。
不動産会社が高値で買い取るとまとまったお金を得られますが、その分家賃が高くなってしまいます。
どうしても家賃の支払いが不安な方は、買取価格を下げて売却するのを提案してください。
あえて価格を抑えれば、毎月の家賃が低くなるので試してみましょう。
たとえば必要な資金が100万円のとき、売却価格が1,000万円だと調達するべき金額を大幅に超えています。
手に入る資金が少なくなっても、毎月の支出を抑えるためならおすすめの方法です。
勝手にリフォームできない
リースバックは賃貸借契約を結んで借りている状態なので、勝手にリフォームできないデメリットがあります。
たとえば間取りを変更するために大規模なリフォームをしたい場合は、不動産の価値が変動してしまうためできません。
ただし、長期的に住む目的で耐震補強の補修をする場合は、賃借人判断でリフォームできます。
他にも水回りを交換するような小規模なリフォームをしたいなら、リフォームを許可してくれる不動産会社が多いです。
判断基準は定まっていないため、事前に届け出を不動産会社に提出してから実行してください。
なお、リフォームの費用に関しては原則自己負担になります。
毎月支出する家賃を考慮して、リフォームするかを決めましょう。
まとめ
リースバックとは、マイホームを不動産売却したあとに買主と賃貸借契約を結び、家賃を支払って住み続ける仕組みです。
維持費が無くなったり、家を所有するリスクを避けられたりするメリットがあります。
ただし、家賃の支払いや相続不可のデメリットがあるため、利用前に検討してください。
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